近視・老眼が治る!?

2013.03.23 Saturday

ん〜!どうしても気になるので久しぶりの都市伝説。

『近視 or 老眼は治る』よく耳にします。民放のTVでも言ってたりします。

これにはいつも「ん〜?!」です。全く納得できていないです。
近視は納得できないこともないので、まずは“老眼が治る”の納得できていない部分を主にお話ししますね。

老眼が治る方法としてよく耳にするのはレーシック・角膜矯正・視力回復トレーニングの3つかな。
1つ目のレーシック手術
レーシックはレーザーで角膜を削り眼の度数を変える角膜屈折矯正手術で、老眼を治療する場合は、角膜をレーザーで削る時に角膜表面を薄く削りふた状のもを作るのですが、ふたと削った角膜の間にピンホール状のものを左右どちらかの眼に入れます。
←ピンホール状のもの
(*ピンホール効果に付いて:眼の瞳孔やカメラの絞りと同じで小さな穴から覗くと遠くから近くまでピントが合う効果を利用しています。)
これには個人的に、暗いところでは見にくいのでは?と、眼底検査をする時には必ず瞳孔を拡げて眼の中を見るのですがその時は?と、白内障が進行した場合には?などの疑問があります。レーシックでの老眼治療をされる場合には手術を受ける病院で確認されることをおすすめします。
2つ目のオルソケラトロジーやオサートによる角膜矯正
オルソケラトロジーは矯正用コンタクトレンズを寝ている間に装着し角膜の度数を一時的に変える方法で、老眼の場合は手元に焦点を合わすようです。この場合遠く用のメガネが必要になると思われます。
3つ目の視力回復トレーニング
眼の調節機能をトレーニングにより回復させる方法です。
ここで、老眼(専門的には老視)の定義
加齢により水晶体の弾力が低下し、近くに焦点を調節することが困難になること。

この定義からすると老眼が治るということは、水晶体の弾力の低下が改善されることだと考えられます。

3つの方法のどれにしても、これには当てはまらないと思います。
特に1つ目2つ目は単純に眼の矯正をする方法で、メガネもまた眼の矯正をする道具ですので、これだと「メガネで老眼は治る」とも表現できます。ですが、私は「メガネで老眼が治る」とは言いません。メガネは眼の機能の補助をする道具だからです。
トレーニングは、仮性近視(眼の疲労やストレス、中毒や外傷などにより一時的になる近視)などの場合には有効で、老眼では一部の条件の方には有効な時もあるようですが、水晶体の弾力の低下が改善されるかどうかは疑問です。ですが、眼球運動といって、眼球を動かす筋肉をトレーニングすることは眼にとってとても大切なことだとは思います。

“近視が治る”では
レーシックは角膜自体の屈折状態を変えるため近視が治るは正しい表現だと考えられます。ただし、ある程度の近視の方は40歳を過ぎる頃からは有利なことが多いため、しっかりリスクを確認された上で手術を受けられることをおすすめします。また、視力回復トレーニングは上記のように近視になっている原因により違いがあり、一部の方では近視が治る場合があります。
しかし、角膜矯正は矯正と言っている通り治るのではなく、一時的に近視を矯正して見えるようにするため、眼鏡やコンタクトと同じですよね。

そんなこんなで特に“老眼は治る”に「ん〜?!」なっています。

私の老眼についての意見としては
老眼は全ての人に平等に起こる老いと同様に、どうしても人間には経験しなくてはいけないものなので、受け入れて上手く付き合うことをおすすめします。

老眼と上手く付き合う方法は、いつでもご相談下さい。



でも情報更新中です。

その都市伝説はウソです。

2011.11.11 Friday

いつも行く焼き鳥屋さんでの話し。
聞き耳を立てていたわけではなく、聞こえてきたのです。


「メガネを掛けると目が悪くなるから掛けないようにしている。」
更に耳を傾けると
「メガネを掛けるとよく見えて、メガネが手放せなくなる・・・。掛けてなかった時に戻れなくなる・・・。」


↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑間違いですよ。



メガネを掛けはじめると手放せなくなるのは
ブラウン管のテレビからハイビジョンのテレビに変えちゃうと、もうブラウン管のテレビで見るのが苦痛になることと同じ。
人は一度、綺麗な見え方を覚えるとそれを脳が求めてしまうものなんです。

メガネをかけてよく見えると言うことはその人の目がそれだけの能力を持っているので、それを活かさないことはもったいない。

ましてや、メガネを掛けて悪くなるのだったら、お医者さんもメガネをすすめることはありませんから。
「老眼鏡を掛だすと老眼が進む。」も、上記と同じようなことが言えます。老眼が進むのはメガネのせいではなく、より良い見え方を脳が求めてしますことが原因で、メガネを新調して数年で、良い見え方を求めて度数を変えたくなることは正常なことですよ。


ついでにもひとつ、よく耳にする都市伝説。
「よく見えるメガネ、見え過ぎるメガネを掛けていると、目が悪くなる。疲れる。」

これもある意味では間違いです。
個々の目が必要以上の矯正(度数補正)をすることは良くないことですが、それを掛けていて目が悪くなると言うことではありません。
ですが、そのようなメガネを掛けていると、肩こりや頭痛や目まい、酷い時には自律神経失調症などを引き起す場合があります。

ちなみに、メガネ処方は個々の目の必要最低限の矯正が理想的です。(あくまでも理想であり、目の状態、両眼視バランス、使用環境により異なります。)強すぎても、弱すぎても余り良くないことが多くあります。

あと、「疲れるメガネ」
目的に合ったメガネを使用していて疲れる、つまり遠く用で作ったメガネを遠く用として使い、近く用として作ったメガネを近くを見る時だけに使用していて疲れるメガネは、目が悪くはならないものの、目に合っていない度数のメガネだと考えられます。
遠近両用レンズで、「長時間の読書や洋裁などの細かい作業をしていて疲れる。」この場合は目的に合っていないため、疲れてしまうのは当然起こる現象になります。遠近両用レンズはあくまでも遠く専用で補助的に近くを見る道具であって近く専用ではないためです。


「疲れるメガネ」の原因は最良の度数であっても環境により違いがあったり、専門的な話しでは同じく最良の度数であっても眼球の運動能力によっても違いがあります。まだまだ、この他にもたくさんあります。


メガネが疲れると感じたら、是非お気軽にご相談下さいませ。

専門的な目線から解決いたします。
1